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Make Leaps創業者Jasonから学ぶ、日本と違うシリコンバレーの新常識

私の友人経営者である、Jasonの経営するMakeLeapsでは、クラウド上で見積書、発注書、納品書、請求書、領収書などの帳票を作成・郵送・管理できるツールを提供しています。社内の経理、総務業務を自動化するシステムを低価格で実現しており、既に国内15,000社以上に導入されています。

先日シリコンバレーから帰国したばかりのJasonから興奮した様子で連絡をもらいました。
シリコンバレーの力強い風が感じられる、いつにも増してパワー全開のJasonから、彼が感じた今回のシリコンバレー出張について興味深い話をたくさん聞くことができました。

皆さま、AngelList(エンジェルリスト)というサービスをご存じですか?
AngelListは、スタートアップ企業に投資したエンジェル投資家が自らの過去の投資実績を公開し、そして、投資してもらいたい起業家が株主情報を実名で公開するサービス。有名なエンジェル投資家といえば、「LinkedIn」創業者のリード・ホフマン氏。
彼は、AngelListで最もフォロワーが多く、ホフマン氏のページを見ると、同氏が個人的にどのようなスタートアップ企業に投資したか分かるようになっています。
また、同氏が個人的に1年間で2,500万円程度のエンジェル投資を行なう意思があることや、関心領域や出資後のフォロー内容などが分かるようになっています。
Jasonはこのサービスを通じて、今年の夏に75万米ドル(日本円で約8,900万)の融資を受けることに成功しました。
そして、これまで面識のなかったその投資家に会いに出張に出向いたわけですが、彼はシリコンバレーの様々なベンチャー企業のスタートアップシーンに刺激を受けてきたようです。
この滞在を通して、Jasonが感じた、シリコンバレーと東京の違いをJasonのブログで紹介しています。
日本の皆さまにも是非、知っていただきたい情報が盛りだくさんでしたので一部抜粋してご紹介させていただきます。

投資家

500 StartupsのDave McClure さんは以下のように述べています。※500 Startups はMakeLeapsの投資者です。

“Angel investors are the limiting factor to any startup ecosystem.”

「エンジェル投資家はスタートアップシーンに必要不可欠な存在である」

このように言われるのは、スタートアップしたばかりの企業が、エンジェル投資家の提供する資本、助言、人脈を、必要としているからです。

シリコンバレーはエンジェル投資家にとっての聖地と言われています。しかし残念ながら、東京ではシリコンバレーほどエンジェル投資家を日常的に見かけることはありません。MakeLeapsに出資してくれた木村忠昭さんなど数名を除きますが。

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起業家を尊重

シリコンバレーでは、起業家たちがとても尊敬されています。莫大な資本を抱えるVCが多く存在するため、トップ起業家はVC を選ぶことができます。VCはブログやソーシャルメディア、ブランドイメージ、そして何より起業家を尊重することで他のVCとの差別化を図っています。

日本ではどちらかと言うと、投資家に対して敬意が払われます。これは投資家が資本を握っているからでしょう。
こういった傾向があるため、起業家がぞっとするような投資家のエピソードも聞くこともあります。

しかし幸いなことに、このトレンドは変わりはじめています。AngelListのような革新的な企業に導かれ、起業家と投資家の関係はよりフ ラットになっています。起業家は投資家に対してより多くの情報を共有するようになり、起業家を尊重しない投資家は相手にされなくなっています。

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その他の違い

UBER (アプリでタクシーを呼ぶサービス)

シリコンバレーでは「UBER」(ウーバー) がよく使われています。一度利用してみると人気な理由がわかります。
通常のタクシーと異なり、ウーバーは車内が清潔で良いにおいですし、運転手も親しみやすく親切です。

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Yelp (口コミサイト)

東京でいう「ぐるなび」や「食べログ」のように、シリコンバレーでは多くの人が「Yelp」(イェルプ) を使ってカフェやレストランを探します。

アプリの使いやすさ

東 京にいると、海外アプリが思うように動作しないケースが多くあります。
日本で利用されることを念頭において設計されていないからでしょう。 PassbookやGoogle Mapsをよく使う私にとって、アプリが完璧に機能することは嬉しい驚きであり、非常に便利でした。

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広告

サンフランシスコではスタートアップの広告があちこちで目にします。クリエイティブで面白みに溢れ、不思議とパワーをもらいます。日本では大企業や有名ブランドの広告ばかりが使われるので、この点も大きな違いです。

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スタンディング・デスク

ほとんどのオフィスにスタンディング・デスクがあります。作業時間の半分を立ちながら、半分を座りながらという人も多いようです。

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遊び心

日本人が少し真面目すぎる面がある一方、アメリカは遊び心に溢れています。
”Mo- vember” (モーベンバー:「ひげ」を意味するスラング「Mo」と11月「November」を合わせてできた造語) といって11月になると一斉に男性が髭を生やし始めたり、最近では日本でも流行ってきましたが、ハロウィーンの時期には面白い装飾が至る所で見受けられま した。

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思いつきの行動

日本では、前もってスケジュールを決めることが習慣でありマナーですが、サンフランシスコでは、夕食の約束やイベントへの参加をその場でぱっと決めることが多いです。

スタートアップマニア

シリコンバレーでカフェに立ち寄れば、至るところにスタートアップを語る人 やアプリ制作をしている人などに出会えます。例えば、私が通りかかったコ ワーキングスペース (アマゾン社運営) では、無料のWifi、コーヒー、電源、ビール (…!?) 、食べ物まで置いてあり、シリコンバレーの環境、設備の良さを物語っています。

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電気バス

街には道路の真上に電線が吊るされ、電力バスが走っています。
最新テクノロジーに囲まれた都市の真ん中に、張り巡らされたワイヤーをつたって走る昔ながらのバスが存在することと、実際にそれが機能していることに驚きました。

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犬を連れてる人がたくさんいました。犬好きの私には嬉しい限りでした。

服装

東京ではスーツを着るのが当たり前ですが、シリコンバレーではカジュアルが一般的です。
もしスーツを着て歩いていると、「いまいちよく分かっていない奴」というレッテルを貼られてしまうでしょう。

会話

アメリカ人は考えていることをそのまま言葉にすることに抵抗がありません。私も近くに居るというだけでよく会話に巻き込まれました。これも、思慮深く、慎重で、見知らぬ人に意見を言いづらい日本人とは、異なる点でしょう。

人との交流

サンフランシスコに行って、まず私が考えていたことはとにかく沢山のイベントに参加して、多くの人と交流することでした。しかし、沢山の人にそれは あまり勧められないと言われました。シリコンバレーでは、個人的に直接紹介してもらうことが、質の高い人脈を得る近道なのです。

名刺

初対面の人に名刺を渡そうとすると、驚かれてしまい、最初の数回で名刺が時代遅れなツールだということがわかりました。シリコンバレーではメールやFacebook、LinkedInといったツールを名刺代わりにして、コンタクトをとっています。

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日本

「日本は保守的であり、変化を実現できない国である」という考えは誤った解釈です。

シリコンバレーの多くの企業が日本市場を潜在的な事業拡大の場として意識し始めています。アメリカで有名なベンチャーが日本への事業展開を検討しており、既にオフィスを構えています。

日本が世界のGDPの15%を占めているという点からも、日本には豊かな消費者と企業が存在していることが明らかです。

日本の市場価値を分かりやすく説明しているTim Romero氏の「崩壊する日本」というポッドキャストを皆さんにぜひお勧めしたいです。短いですが、日本が誇る優れた潜在能力について、興味深い歴史的事実を踏まえて語っています。

なぜ日本がスタートアップに最適な場所なのか?

最後に、なぜ今日本でスタートアップをするのが最適なのかを述べたいと思います。

・何より街全体がとてもきれいで、安全で、住むには最高の場所です。

・基本的に全てがお手頃です。日本の物価は高いというイメージは間違っています  (特にシドニーなどと比べて) 。

・カフェやレストランなど飲食店の質が素晴らしいです。優れたレストランが至る所にあり、新しいお店が常にオープンしています。

・日本はシリコンバレーに比べて競争率が低い国です。シリコンバレーでは、たとえ機会を得られたとしても、10以上ものスタートアップが豊富な資金を抱え、フルスピードで追いかけてきます。

・クラウドサービスに対する不安要素が少しずつ少なくなっているので、日本企業も驚くべきスピードでクラウド移行を進めています。

・日本での資金の燃焼率は比較的低いです。サンフランシスコの家賃は高く、人件費も最も高くつく場所と言えます。

・日本人は仕事への集中力が高く、かつ誠実です。シリコンバレーでは、人々が仕事に対してもっとリラックスした気持ちで臨んでいる印象を受けました。

・日本はスタートアップに対して少しずつオープンになってきています。新しいファンドが立ち上がり、常にコワーキングスペースなど起業家やフリーランスを支援する施設が増えています。日本でも、スタートアップを立ち上げることが社会の一般常識になる日も遠くないかもしれません。

引用元:http://www.makeleaps.jp/blog/2014/12/how-tokyo-is-different-to-silicon-valley-ja/
※上記転載は、著作者の許可を得ております。

日本にも世界で通用するサービスを開発し、いいアイディアを持っているスタートアップ経営者はたくさんいます。
しかし、コミュニケーションの壁がどうしても越えられず、このようなシリコンバレーでは当たり前のように行われている投資のチャンスを逃す原因になっているのではないでしょうか。

私は、弊社iinettoの一番のサービスである、真のグローバルコミュニケーションの提供を通じて、コミュニケーションの壁にお悩みの日本の企業のためのお力になりたい、そう思っております。

ただの翻訳では伝わるものも伝わらない、創業者の想い、文化、背景など理解することで、本当に伝わる言葉、コミュニケーションを提供する、それが言葉の壁を突き破る第一歩となると私は信じています。

日本に存在するたくさんのそのような企業様のお役に立ちたいと心から思っております!
We tell your story to the world!!


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Mia Omatsuzawa 大松澤実絵

Chief Executive Officer (CEO)One World Link Inc.
英語のコミュニケーションにお悩みの方、私にご相談ください。真のコミュニケーションを、心と心のコミュニケーションの実現をご提供いたします。 担当記事:主に英語のコミュニケーション、ライティングについての記事を担当。また、価値あるグローバルな情報をいち早く日本語で皆様にお届けいたします。      mia@oneworldlink.jp  Facebook(Mia Omatsuzawa) 

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