「中期経営計画」の英訳~貴社はどのように翻訳されていますか?~

先日中期経営計画の英訳について、日本企業の多くは、2パターンの英訳を使われていることについてお話いたしました。1つはmid-term management plan、もう一つはmedium-term management planとなりますが、mid-term management planは間違いであるということをお伝えしました。

今日は正しい翻訳、Medium-term management plan について、さらに深くお話ができたらと思います。
この用語は正しい翻訳であり、また、多数の日本企業様が何年も使っている英語です。弊社のクライアント様におきましても同様です。

しかし、英語のネイティブの目線から、そして、グローバルの視点で英文のコミュニケーションサービスを提供する我々の立場からしますと、この用語は少し曖昧な印象を受けるということを
今日はお話させていただければと思っております。少しでもこの観点が皆様のグローバルコミュニケーションにおいて役立つものとなれればうれしいです。

まず、medium-term =日本語でいう中期にあたりますが、中期とは明確な期間でいうと何年という意味でしょうか。 “「中期経営計画」の英訳~貴社はどのように翻訳されていますか?~” の続きを読む

「中期経営計画」をグローバルビジネス英語でどのように翻訳していますか?

2015年6月に導入されたコーポレートガバナンスコードにおいて、上場企業は株主へのコミットメントとして、中期経営計画の策定と中期数値目標の開示を求められるようになり、IRで中期経営計画というタームが頻繁に使われるようになりました。
また投資家の93%がこの中期経営計画、あるいはそれに関連するその他のディスクロージャーに基づき投資を行っていると言われています。(参考文献:平成26年度 生命保険協会調査)
もちろん、世界中の投資家は経営目標、目標達成の実現方法を知りたいと思っていますので、中期経営計画の英訳というのは非常に大切なコンテンツとなります。
中期経営計画はどんな言語においても、簡潔で明確にそして説得力のある内容になることが必須であることはご理解いただけているかと思います。

次に、アニュアルレポート/統合報告書のコンテンツにおいても、投資家、ステークホルダー、取引先、政府機関に対して、また、貴社のマーケティングの観点からも中期経営計画はおそらくもっとも重要なセクションと言えます。 さらに、決定された中期経営計画は3年~5年と使われるわけですし、繰り返し様々なIRマテリアルにおいて使われるものですので、翻訳に関しても、非常に大切と言えると思います。

本日のブログでは、中期経営計画の英訳におけるもっとも基本的な部分についてお話したいと思います。ここ数年、中期経営計画という用語自体の英訳について2パターンの翻訳を目にするようになりました。

1つは、Medium-term management plan

もう一つは、 Mid-term management plan

上記2つの用語をGoogleで検索した結果、両用語とも使用頻度はほぼ同じ数で使われていることがわかりました。
“medium-term management plan” は 68,500 件、 “mid-term management plan” は53,000 件という結果でした。 (両用語ともより正確な数字を出すためにクォーテーションマークを適用しています)

しかしながら、この翻訳の1つは正しく、もう一つは間違いであること、皆様はご理解されていましたでしょうか。 “「中期経営計画」をグローバルビジネス英語でどのように翻訳していますか?” の続きを読む

“Challenge”の意味、なんと日本語で訳しますか?

「チャレンジ」、「挑戦」を英語に訳すとき、あなたはChallengeと訳していませんか?

日本企業のCEOメッセージやミッションについての英訳を見ていると、Challengeという用語を間違って使ってしまっている企業様が多数見受けられます。

Challengeは日本語ではポジティブなニュアンスで、チャレンジする、挑戦するという意味合いで使いますが、実は英語は違います。

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知っておいて損はない、ビジネス英語で使う数字表記:9つのルール

 

弊社でクライアント様から英文の校閲やリライトのご依頼がある際、修正をすることが非常に多い数字の表記の仕方について。
意外と知られていない、しかしとても簡単なルールなので、ぜひご紹介できればと思います。

実際、弊社のクライアント様からご相談いただく際においても、翻訳料を支払って完成させた英語だったにも関わらず、正しい表記ができてなく指摘させていただくケースもございます。
これだけ知っているだけでも、英語の質(ビジネスライティングができているか)の判断のポイントの一つとなるかもしれません。 “知っておいて損はない、ビジネス英語で使う数字表記:9つのルール” の続きを読む

Japlish!

和製英語の怖さ

和製英語と言われるカタカナ表記の日本語を私たちは日常的に目にしますね。
何年か前に過剰なカタカナ表記が新聞紙面に氾濫し、出来る限り日本語での表記に戻そうという動きもありました。

発音が和製になり、ネイティブにはそのまま伝わらないという危険性もありますが、和製英語になる過程で全く別の意味に解釈されていまっているパターンがあります。
これが、間違ったコミュニケーションを生む一番の怖さです。

具体的な例をおもしろくまとめたサイトをご紹介させていただきます。

http://nihonshock.com/2009/09/katakana-mysteries-6-loan-words-japan-got-wrong/

間違った理解をしないためにはどうしたらいいのか?
日常的ネイティブの方とコミュニケーションをとる。でもそんな環境にいる日本人の方は少ないと思います。
まずはじめの対策案として、作成元が海外の記事を読むことは、和製英語を間違って理解することを回避するだけでなく、日本を海外視点で見ることもできますのでお勧め致します。

弊社スタッフがRSS(定期購読)しているサイトを少しご紹介いたしますね。

Wall Street Journal
http://jp.wsj.com/home-page

Japan Real Time
http://realtime.wsj.com/japan/

※Wall Street Journalの原文記事(英語)は有料会員のみ閲覧可能ですが、Japan Real Timeは無料で確認が可能です。(一部原文記事がないものもあります)

次回のBlogでは海外の有益な情報を簡単に入手するアプリについてご紹介させていただきます。

We tell your story to the world!!

広告のキャッチコピーや企業理念の英語でよく見かける引用符

日本語の「」をそのまま英語の引用符”“に翻訳するのは危険!

よく日本語で強調させたい言葉に「」をつける文章を見受けます。
これを英語に翻訳する場合、英語の引用符にそのまま翻訳し、ホームページや会社案内に掲載してしまっている製品紹介や社長メッセージを多くみます。
これは英語のネイティブから見ると、「なにを言いたいのだろう??」と感じる残念な翻訳を良く見かけます。

英語では二種類の引用符の使い方があります。
第一に、本やウェブサイトなどから一部引用する際に使用します。そして、もう1つはScare quoteともいうのですが、どちらかというとネガティブで妙なことを強調するときに使う場合です。

身近な例で言うと、 “広告のキャッチコピーや企業理念の英語でよく見かける引用符” の続きを読む

キャロライン・ケネディ米大使の信任状奉呈式後のインタビューで気づいたこと

文化や背景によって異なる妃殿下の正しい英訳

昨日、11月19日 米国の故ジョン・F・ケネディ元大統領の長女、キャロライン・ケネディ新駐日米大使が、皇居で天皇陛下にオバマ米大統領からの信任状を手渡す信任状奉呈式に臨まれました。
アメリカでもかなりニュースで取り上げられておりますが、その際のインタビューでのケネディー米大使のスピーチを聞いてぜひご紹介したいと思った英語があったのでご紹介させていただきます。 “キャロライン・ケネディ米大使の信任状奉呈式後のインタビューで気づいたこと” の続きを読む

多くの日系企業にある英語の使い方のここが変?(補足)

会社名や商品名を英語の大文字だけで表記することは英語のネイティブの観点からすると要注意!

大切な自社のサービス名や商品名、さらには会社名の英語表記がすべて大文字であると、英語のネイティブから見た場合、非常に不自然だというお話を前回のBlog でご説明させていただきました。

少し補足をさせていただくと、すべて大文字にすることは絶対に良くないという意味ではありません。
例えば、デザイン的に大文字のほうが映える場合や、他に目的がある場合。
他に目的がある場合の例としては、「怒り」や、「叱責」を文字で表す場合があげられます。

ただ、日本でよく見かけるすべてを大文字だけにしている会社名や商品名は、特に理由があってではないような気がします。

プレスリリースサイトへの投稿では、すべてを大文字表記とした場合、スタイルが不適合と判断され承認されないプレスリリースサイトもあります。

弊社Blogのトップ画像に埋め込んでいる文章はすべて大文字じゃないか!と思われる方々も多いと思いますが、これはデザイン的な理由と、タイトルなのですべて大文字でもネイティブが違和感を感じることはないためです。

あのYahoo!もトップ画面ですべて大文字表記を使っていますが、これは実は「Yet Another Hierarchal Officious Oracle (もう一つの気の利いた階層構造のデータベース)」 の頭文字を取った略語なのです。

創業者のデビッド・ファイロとジェリー・ヤンがインターネット上に置かれているさまざまな情報を効率よく探し、評価し、整理した独自のデータベースを作り上げたサイト。それをYahoo!と名づけたといわれています。

こういった感覚のギャップを理解するのは非常に難しいですし、奥深いものだなぁとつくづく感じています。

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多くの日系企業にある英語の使い方のここが変!?

会社名や商品名を英語の大文字だけで表記することは英語のネイティブの観点からすると要注意!

大切な自社のサービス名や商品名、さらには会社名の英語表記がすべて大文字である日系企業をよくみかけます。これは、英語のネイティブからすると、非常に不自然です。

Google、Apple、McAfee、Facebook、iPhone、などなど、米国企業では、すべてが大文字表記の会社名や商品名はありません。

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