IRサイトで掲載すべき重要なコンテンツ(ウェブサイトの内容)<続編>

 

IRサイトのベスト・プラクティス第5弾です。

これまでのシリーズは下記よりご覧いただけます。

第1弾:最も効果的なIRサイトウェブサイトにおける重要点

第2弾:効果的な英語IRサイトとは? 認知・ユーザビリティ・アクセシビリティ

第3弾:よいウェブサイト制作は、IRご担当者様がポイントを理解していることが入口

第4弾:IRサイトで掲載すべき重要なコンテンツ(ウェブサイトの内容)

 

本連載は、イギリスのIR向上機関 ir society が発信しているIRウェブサイトのベスト・プラクティスガイドライン(英語版)を日本語に要訳したものです。

http://www.irs.org.uk/files/Corporate_websites.pdf

ir societyはFTSE100およびFTSE250種別総合株価指数を構成する企業をはじめとする700社からが会員となる、イギリスのインベスターリレーション向上機関です。

 

<コンテンツ(ウェブサイトの内容)>

「債権情報」ページ

債権投資家は、株主投資家とほぼ同様の情報を必要としますが、債権投資家独自の異なった情報も求めています。金融危機により、上場企業に対する財務体質や貸付リスク(debt exposure)の綿密な事前調査の重要性は増しました。
債権投資家向けのページでは、これらの情報がウェブ上で簡単に入手できるようにしてください。また、企業は現在の負債状況も開示するべきです。

これを踏まえ、以下の点を掲載するとよいです。

  • 主な社債や配当日・クーポン、無担保社債(劣後特約付)や償還状況
  • 格付け情報 (S&PやMoody’sなど)
  • 負債資本比率や、支払利息に対する営業利益と金融収益の比
  • ファイナンスリースとオペレーティングリース、年金債務や残存価格
  • 銀行との契約関連の用語
  • 債券に関するプレゼンテーションや動画
  • 担当部署の連絡先(基本的には財務部)

 

「コーポレートガバナンス」ページ

企業ウェブサイトの「投資関連」ページでは、企業がどのようにガバナンス(統治・管理)されているかを株主に示すためのページです。
株主の目につくような目立つようにデザインや構成にするよう工夫してください。アニュアルレポートの情報を提供するだけという考えでは不十分です。

近年、社会的意義のある投資の人気が上昇し、また企業の社会的責任に関する注目も高まってきています。そんな中で、企業は自社の活動内容を詳細に公表する必要に迫られています。(詳しくは企業の「社会的責任セクション」をご覧ください)

「コーポレートガバナンス」は「投資関連」ページの中でもメインのコンテンツとなります。以下の要素を取り入れてみましょう。

  • 取締役の役職、立場を明記したリスト(業務執行取締役・社外非常勤取締役等)
  • 非常勤取締役の任命条件
  • 選考委員会・報酬委員会・監査委員会への委託事項(委員会から委託されている権利や役割の説明)
  • 委員会や役員会、個々の役員の評価プロセスの説明
  • 総会における委任投票や棄権に関する詳細情報
  • 訴訟問題などの特例的な案件に関する説明
  • 企業の内部管理システムやリスクマネジメントに関する説明
  • 内部告発、 利益相反に関する方針

 

「企業の社会的責任(CSR)」ページ

よいIRサイトでは、企業が持続的な社会環境作りのためにどういった企業活動に取り組んでいるかがわかりやすく紹介されています。また、企業内の問題やリスク管理に関する情報を示すことで、投資家へ別の視野を与えます。

CSRページのベストプラクティスは以下のような要素を含んでいます。

  • CSRポリシーを徹底するための社内活動(企業の委員会通信など)の報告
  • 様々なトピックに関する企業ポリシー(例:雇用問題、リサイクル、環境問題(エネルギー、CO2、水質汚染)、人権問題、製品責任、贈収賄)
  • 各ポリシーに関する定量的な目標設定
  • 健康・安全や投資責任などの訴訟問題がある場合は、それに関する説明
  • CSRガイドラインやそれを達成するための取り組み。仮に未達成のものがあれば説明を添える
  • 企業責任部門のメンバーや責任範囲に関する詳細
  • 企業の責任と行っているビジネスの関係性の明示。「企業の社会的責任(CSR)」・「コーポレートガバナンス」・「About us(企業情報)」は相互リンクを貼る

 

その他の追加すべきコンテンツ

以下の情報は更に投資家にとって有益な情報となります。

  • 資産譲渡により課せられる税の情報
  • M&Aにより生じた税金に関する説明
  • 取得と譲渡に関する情報
  • 複数言語でのレポートやサイトアクセス。海外投資家の比率やサイト訪問者数の分析データをもとに開示言語を検討されるとよい
  • 財務情報の複数通貨での表記
  • 動画のオンライン上での複数言語開示
  • 適切な社内関係者、担当者へのコンタクト情報

 

いかがでしたでしょうか。
上記内容で疑問や不明点などありましたら、是非弊社のお問合せメールまで(info@iinetto.com)お気軽にご連絡ください。

また、iinettoでは本ブログにて、アニュアルレポートの欧米ベスト・プラクティスについても継続して発信させていただきました。
2014年版ですので少し古いですが、必ず制作の際のヒントは詰まっています。
一冊におまとめした冊子はこちらから無料ダウンロードできます。

http://iinetto.com/library/AR_Best_Practice_2014.html
We tell your story to the world!!

 


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Mia Omatsuzawa 大松澤実絵

Mia Omatsuzawa 大松澤実絵

Chief Executive Officer (CEO) at iinettoLLC
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