Plain English(プレイン・イングリッシュ)をご存知ですか? -Part2-

直訳調とPlain Englishの違いを徹底比較!

前回のBlogでPlain Englishの概要をご説明させて頂きました。

今回は決算短信の定性情報の一文を例にして、実際に
①    直訳に翻訳した場合と
②    Plain Englishで翻訳した場合
の読みやすさの違いを実際の翻訳を交えてご説明させていただきます!

【例1】
当第2四半期末における総資産は、既存設備の減価償却が進む一方で、原料価格の上昇等により原料在庫金額が増加したことや、株式市況の影響により投資有価証券の評価額が増加したことなどから、平成2412月期末(以下、「前期末」という。)に比べ23億円増の1,005億円となりました。

まず、この日本語自体が非常に難解ですね。なんと、一文が137文字も!ここまで文章が長いと、大学卒業レベルの日本人が読んでも、文章の係りがどこなのか、原因と結論が理解しづらく濁されている印象を受けませんか?

このような日本語を直訳で翻訳した場合….

①    直訳調
Despite the advancement of the depreciation of existing capital assets, total assets as of the end of the second fiscal quarter increased in value by 2.3 billion yen compared to the end of the prior fiscal year ended Dec 2012 (“prior fiscal year end”), reaching 100.5 billion yen, due to such various factors as an increase in the value of raw materials inventories due to increasing raw materials prices, etc. and increases in valuation gains of investment securities due to the influence of stock circumstances.

原文に忠実に翻訳をしていますから、決して誤訳ではありません。しかし、これはネイティブが読んでも、書き手が伝えたかった情報はもはや正しく伝わらない英訳になっています。
Plain Englishの一文の理想ワード数は20ワードとされていますが、この文章はなんと85ワード

欧米では、英文の読みやすさの指標として使用されている「The Readability Test Tool 」(http://read-able.com/check.php) というツールがあります。

この英文を解析すると、複雑すぎてネイティブでは理解できない文章構造になっている!という下記のような結果がでます。

① 直訳調の結果

赤枠のFresh Kinkaid Reading Ease(以降、FKRと記載)は数値が高ければ高いほど読みやすいとされており新聞や雑誌では60~80がPlain Englishである理想数値です。このツールについてはまた別のBlogで詳細をご説明させていただきます。

※ピリオドおよびカンマを文末と判断するツールのため、計測時は文中の数値表記内ピリオド、カンマは削除しております。(例:100.5 billion → 1005 billion)

※今回のようにドキュメントの難易度が高い場合(例:契約書やIR資料)は、FKRの数値が低くなる傾向があることをご了承ください。

これをPlain Englishになるよう弊社でリライトすると…

②    Plain English
At the end of the second fiscal quarter, total assets amounted to 100.5 billion yen, a 2.3 billion yen increase compared to the end of the prior fiscal year. This increase was mainly due to two factors: (1) higher raw inventory values due to greater raw materials costs and (2) higher valuations of investment securities due to share price increases. These increases more than offset higher depreciation of capital assets.

これであれば、日本人の高校生レベルの英語力でも、概要は理解できませんか?
「The Readability Test Tool」にかけてみると下記のような結果になります。

②Plain Englishの結果

FKRの数値が-18から44.2まで上がっていますね。

なぜこんなに読みやすい文書になったのか?

先日のBlogでも取り上げましたが「逆ピラミッドの法則」も組み込まれています。
‐本文で一番伝えたいことを始めに、その次に原因・理由を取り上げます。

Plain Englishのコツは
‐原文(和文)の一文が冗長的なため、意図的に文章をいくつかに分けて翻訳しています。
‐曖昧な表現(など、や)はあえて翻訳していません。
‐専門的な用語は使用せず、一般的な用語を汎用します。
‐受動態は使用せず、能動態で翻訳します。

まどろっこしい表現をせず、出来るだけ端的な表現にし、事実を明確に伝えられる訴求力のある文章にリライトしています。

もう一例ご紹介いたします。

【例2】
当第1四半期連結累計期間の業績につきましては、中核事業である燃料事業を中心に各事業部門が懸命に営業努力を行ってまいりましたが、世界の石炭需要の減退により石炭価格が下落したことなどから、売上高は35,009百万円と前年同期比1,008百万円(2.1%)の減収となりました。

①    直訳調で翻訳した場合
With regards to business results for the cumulative consolidated first quarter under review, each business division expended great efforts in sales centered on our fuel business, which is our core business; however, due to factors including the drop of coal prices due to a decline in demand for coal worldwide, net sales amounted to 35,009 million yen, which was a 1,008 million yen (2.1%) decrease compared to the same period in the prior fiscal year.

②    弊社でPlain Englishにリライトした場合
The Company recorded consolidated net sales of 35,009 million yen for the first quarter, which was a 1,008 million yen (2.1%) decrease year on year. Each of our divisions focused their energies to generate higher sales for our mainstay fuel business during the period. However, decline in worldwide demand for coal led to lower coal prices, driving revenues lower.

例2の直訳とPlain Eglishの結果

左が①直訳調、右が②Plain Englishの「The Readability Test Tool」にかけた結果となります。
FRKが-24から53.5まで上がっています。

この数値はあくまでPlain Englishであるかどうかを計る一つの指標ですが、実際に、直訳調とPlain Englishで翻訳した英文を読み比べていただければその違いは歴然であると感じて頂けたのではないでしょうか。
英語がそれほど得意でない方ほど、Plain Englishの読みやすさに感動頂けると思います。

英語がネイティブではない国民でも正しく理解できるライティング。それがPlain Englishです。

日本では、有識者ほど、複雑で難解な日本語を好む傾向がありますが、一人でも多くの方に会社やご自身の情報を正しく、効果的に伝えたいのならば、和文をただ忠実に直訳することがいかに危険であるか、今回でお気づきいただけたと思います。

続きはPlain English Part 3でお伝えいたします!

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Mia Omatsuzawa 大松澤実絵

Mia Omatsuzawa 大松澤実絵

Chief Executive Officer (CEO) at iinettoLLC
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